この記事では、今週の水曜日(12月28日)に中山競馬場で開催されるホープフルSについて、過去の傾向やデータについて紹介します。また、傾向やデータに基づき現段階での予想を紹介したいと思います。
ホープフルステークスとは
ホープフルステークスの概要
ホープフルステークスは翌年のクラシックに直結する2歳のGⅠとなっています。前身であるラジオNIKKEI杯2歳Sの時代からロジユニヴァースやヴィクトワールピサ、エピファネイアなどビッグネームが優勝馬に名を連ね、クラシックの登竜門として知られています。ホープフルステークスに名前を変更し、GⅠに昇格してからもサートゥルナーリアやコントレイルなどが当レースでGⅠ初制覇を果たしています。
コース内容
内回りをぐるりと1周する皐月賞のコースです。2度の坂越えと4回のコーナーをこなすため、スピードとスタミナ、器用さが求められます。スタートから1コーナーまでは405mと距離が十分あり、また高低差のある坂を上るため、さほど早いペースにはなりません。1コーナーにかけて激しい先行争いが繰り広げられますが、その後は比較的落ち着く傾向にあります。先行争いで先手を取れた馬が向う正面で息を入れながら最後の直線に向かうことができるため、先行馬有利といえます。しかし、マクリがハマりやすい傾向もあるため、騎手の腕一つで後方から差すことも可能なコースとなっています。
過去のデータ
過去のホープフルステークスの結果からデータをまとめます。
基本データ
グレートレースへ昇格後、過去8年のレースを参考にします。
人気
1番人気【5 1 0 2】連対率75%、2番人気【2 1 3 2】連対率38%、3番人気【1 2 1 4】連対率38%、4番人気【0 2 1 5】連対率25%、5番人気【0 0 0 8】連対率0%、6-9番人気【0 2 3 27】連対率6%、10番人気以下【0 0 0 44】連対率0%となっており、勝ち馬はすべて3番人気以下と人気で決まる傾向にあります。2着もGⅠになってからは、全て4番人気がきており、上位人気馬での1、2フィニッシュとなることが多いレースです。荒れるとしても3着のみですが、過去をみても6-9番人気までの中穴で10番人気以下を狙うのは厳しいと考えます。
所属
所属別にみると、関東馬【2 4 4 45】連対率11%、関西馬【6 4 4 45】連対率17%とやや関西馬が優勢な印象です。地方馬は【0 0 0 2】連対率0%と出走数が少なく、出走があっても期待はできません。
脚質
脚質別にみると逃げ【0 0 0 10】連対率0%、先行【5 5 1 24】連対率29%、差し【3 3 6 28】連対率15%、追込【0 0 1 30】連対率0%であり、連対するのは先行馬と差し馬のみとなっています。
キャリア
キャリア1戦【2 0 2 10】連対率14%、2戦【4 5 4 29】連対率21%、3戦【1 1 1 23】連対率8%、4戦【1 1 1 17】連対率10%、5戦【0 0 0 11】連対率0%、6戦以上【0 1 0 2】連対率33%と勝ち馬が多いのはキャリア1戦または2戦です。しかし、新馬戦勝ち後キャリア1戦での2勝はGⅡ時代のものであり、GⅠ昇格後は【0 0 1 8】と振るわない結果となっています。キャリア2戦の馬が中心でしょう。キャリア2戦の馬でも2連勝の馬は【4 5 3 8】と安定した成績を残しています。
前走着順
前走着順をみると、1着【6 8 8 50】連対率19%、2着【2 0 0 7】連対率22%、3着【0 0 0 12】連対率0%、4着【0 0 0 2】連対率0%、5着【0 0 0 3】連対率0%、6-9着【0 0 0 11】連対率0%、10着以下【0 0 0 7】連対率0%であり、前走着順は1着、2着が中心であり、前走3着以下に敗れた馬は【0 0 0 35】と大苦戦です。
前走クラス
前走クラスは、GⅡ【0 1 0 1】連対率50%、GⅢ【3 1 1 22】連対率15%、オープン特別【2 2 2 10】連対率25%、1勝クラス【1 3 2 26】連対率13%、新馬戦【2 0 2 10】連対率14%、未勝利戦【0 1 1 20】連対率5%、地方【0 0 0 3】連対率0%となっており、新馬戦・未勝利戦で初勝利を挙げた馬が健闘しているようにもみえますが、これもまたGⅡ時代のものであり、GⅠになってからは【0 0 1 20】と大苦戦です。最も相性が良いのは東京スポーツ杯2歳S1着馬であり、該当馬は【2 0 1 0】と馬券圏内は確実となっています。一方で相性の悪いのは芙蓉S1着馬で【0 0 1 3】となっています。
消しデータ
ホープフルステークスで消せるデータを紹介します。オープン特別、GⅡ時代も含む過去10年分を参考にしています。
中1週以内での出走馬は【0 0 1 5】となっており、モンドプリュームとスカパラダイスが該当します。また、前走ダート出走馬も【0 0 0 12】であり、これまたモンドプリュームが該当します。
1勝馬で東京、中山、阪神の中央場所で勝ちまたはオープンでの連対がない馬は【0 0 2 36】であり、該当馬はヴェルテンベルク、ドゥラエレーデ、ハーツコンチェルト、フェイト、ボーンイングランデです。
前走未勝利組で、前走東京以外は【0 0 0 17】であり、該当馬はセレンディピティ、ジュンツバサガエシです。
前走オープン特別に出走し、ノーザンファーム生産馬でない馬は【0 0 1 9】であり、該当馬はファントムシーフ、シーウィザードです。
前走1勝クラスで芝の良馬場以外に出走していた馬は【0 0 2 9】であり、セブンマジシャンが該当します。
上記該当していた馬は凡走傾向にあり、馬券も思い切って3着までで良いかと思います。
上記に該当しなかった馬は、グリューネグリーン、トップナイフ、ガストリック、ジェイパームス、キングズレイン、ミッキーカプチーノの6頭です。
さらに絞られた6頭から考えていきます。
芝を2連勝した馬は【4 6 5 11】連対率39%、ノーザンファーム生産馬は【3 4 3 4】連対率50%、外国人騎手騎乗は【2 4 2 1】連対率67%であることから、キングズレインが全てに該当し、かなり期待ができるかと思います。グリューネグリーン、ジェイパームスも上記2つに該当するため注意が必要です。また、連勝馬で前々走が新馬戦だった馬は【4 5 3 7】連対率47%でガストリック、ミッキーカプチーノが該当します。前走1勝クラスを1番人気に支持されていた馬は【1 1 2 0】連対率50%、複勝率100%と安定しており、こちらにもミッキーカプチーノが該当します。
予想
上記傾向やデータを踏まえた上で現在の予想を紹介します。
◎ガストリック
デビュー戦は大外から一気に差し切っての勝利で、2戦目はロスなく内々を立ち回るレース運びから追い比べを制しての勝利と違うタイプの競馬で勝利している点もレースセンスを感じる。また前走の東スポ杯はコントレイルに次ぐレース史上2位のタイムであり、昨年のイクイノックスを上回っている。あとは中山へのコース変わりがどう出るか次第です。
〇ミッキーカプチーノ
前走はスタートで立ち遅れたが中団インコースでレースを運び、進路を確保してからスムーズにギアを上げ、楽に突き抜けた点を評価しています。2着とは圧巻の3馬身半差の勝利でした。また、前走中山を経験済みであり、タフな流れでも問題なく立ち回れることもプラス材料となります。東京、中山両舞台に難なく適応し、結果を残してきた点も能力が高い証と考えます。
▲以下
▲キングズレイン、△ジェイパームス、グリューネグリーン、トップナイフとします。
まとめ
この記事では、今週の水曜日に開催されるホープフルステークスについて概要から、過去の傾向・データ、予想について紹介しました。
まとめると以下のようになります。
コース内容について
- スピードとスタミナ、器用さが求められる。
- 1コーナーにかけて激しい先行争いが繰り広げられる。
- 先行争いで先手を取れた馬が向う正面で息を入れながら最後の直線に向かうことができる。
- 先行馬有利。
- マクリがハマりやすい傾向もあるため、騎手の腕一つで後方から差すことも可能。
基本データについて
- 上位人気馬での1、2フィニッシュとなることが多いレース。
- やや関西馬が優勢。
- 連対するのは先行馬と差し馬のみ。
- キャリア2戦の馬が中心。
- 前走着順は1着、2着が中心。
- 前走クラスはGⅡ、GⅢ、オープンクラス。
- 特に東スポ杯勝ち馬の相性が良い。
消しデータ
- 中1週以内での出走馬。
- 前走ダート出走馬。
- 1勝馬で東京、中山、阪神の中央場所で勝ちまたはオープンでの連対がない馬。
- 前走未勝利組で、前走東京以外。
- 前走オープン特別に出走し、ノーザンファーム生産馬でない馬。
- 前走1勝クラスで芝の良馬場以外に出走していた馬。
消しデータからの生き残り
→グリューネグリーン、トップナイフ、ガストリック、ジェイパームス、キングズレイン、ミッキーカプチーノの6頭
芝を2連勝した馬、ノーザンファーム生産馬、外国人騎手騎乗は成績が良く、キングズレインは全てに該当、グリューネグリーンとジェイパームスは2つに該当。
連勝馬で前々走が新馬戦だった馬、前走1勝クラスを1番人気に支持されていた馬の成績も良好で、ミッキーカプチーノは両者に、ガストリックは前者に該当している。
予想
本命◎ ガストリック
対抗〇 ミッキーカプチーノ
単穴▲ キングズレイン
連下△ ジェイパームス、グリューネグリーン、トップナイフ
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