【有馬記念2022予想】過去の傾向やデータから考える

重賞参考データ

この記事では、今週の日曜日(12月25日)に中山競馬場で開催される有馬記念について、過去の傾向やデータについて紹介します。また、傾向やデータに基づき現段階での予想を紹介したいと思います。

有馬記念とは

有馬記念の概要

1955年まで中山競馬場では、中山大障害が最大のレースでしたが、東京競馬場で開催される日本ダービーと比較して華やかさに欠けていました。そこで、当時の日本中央競馬会理事長の有馬頼寧が「暮れの中山競馬場で日本ダービーに匹敵する大レースを」と提案したのをきっかけに、当時としては類を見ないファン投票で出走馬を決める方法が選出され、1956年に中山グランプリの名称で創設されました。第1回の中山グランプリが開催された僅か数週間後に創設者の有馬頼寧が亡くなってしまったため、翌年の第2回から有馬氏の功績をたたえて有馬記念と名称を変えました。以来、中央競馬の一年を締めくくるレースとして定着しています。

コース内容

有馬記念は中山芝2500mを走ります。当舞台がトリッキーなコースとなっていることは有名な話です。簡単にコース内容を説明すると、スタート地点は外回りコースの3コーナー手前となっています。最初の4コーナーを目がけて緩い下り坂を約192mを走り、先行争いが激しくなります。正面スタンド前では最初の急坂があり、1~2コーナーの中間までは上り坂となっています。その後は内回りコースに入り、向正面の直線は平坦、3~4コーナーはスパイラルカーブで、緩い下り坂になっています。そして、最後の直線距離は310mで、中央4場の中では最短です。ゴール前には高低差約2mの急坂があるため、直線で脚色を鈍らせる馬もいます。

今年の出走馬

今年はグランプリと呼ぶにはふさわしいメンバーが揃いました。前年優勝馬のエフフォーリア、ファン投票1位で菊花賞・天皇賞春・宝塚記念優勝馬のタイトルホルダー、前走ジャパンCを制し、芝転向後6戦4勝3着2回と馬券を外していないヴェラアズール、3歳馬で皐月賞、ダービー2着、前走天皇賞秋で古馬も撃破したイクイノックス、前走エリザベス女王杯を優勝し、母は有馬記念を勝ったジェンティルドンナの子で超良血馬のジェラルディーナ、他にも来年2月で騎手を引退し調教師転向を発表している福永騎手が騎乗するボルドクフーシュなどあげたらキリがないくらい注目する馬が揃っています。

上記以外では、アカイイト、アリストテレス、イズジョーノキセキ、ウインマイティー、ジャスティンパレス、ディープボンド、ブレークアップ、ポタジェ、ボッケリーニ、ラストドラフトが出走します。

過去の傾向とデータ

過去10年の有馬記念の結果から傾向とデータをまとめます。

ペース傾向

通常、有馬記念では前半500~700mまでは速いペースで流れことが多いです。その後はペースが落ちて、ゆったりとした流れになる傾向にあります。12秒台後半から13秒台前半の流れが400~600mほど続きます。残り1000mになると再びペースが上がり、最後の直線距離が310mと短いため、最後の直線に入るよりもだいぶ前からスパートをすることになり、隊列にも動きが出始めます。序盤から中盤のペースにもよりますが、ラスト1000mは1ハロン12秒台前半から11秒台後半のラップが平均的に続くことになります。
ペースはその年によって異なるが、中盤が緩むと全体的にスローペースになります。過去を見ると、平均ペースからハイペースとなることが多い印象です。ただ、どんなペースとなっても、コーナー部分で速い脚が必要となるため、瞬発力よりも末脚の持続力や器用さ、スタミナが問われることになります。

基本データ

人気

1番人気【6 1 1 2】連対率70%、2番人気【1 1 4 4】連対率20%、3番人気【1 1 2 6】連対率20%、4番人気【1 1 2 6】連対率20%、5番人気【0 2 0 8】連対率20%、6-9番人気【1 2 1 36】連対率8%、10番人気以下【0 2 0 68】連対率3%

人気は、概ね人気サイドで決着する傾向にあります。特に1番人気は堅調であり連対率70%、複勝率80%と軸には最適だと思います。

所属別

所属でみると、関東馬【3 1 2 36】連対率10%、関西馬【7 9 8 94】連対率14%やや関西馬が優勢となっています。

年齢

3歳馬【4 2 2 16】連対率25%、4歳馬【2 5 1 36】連対率16%、5歳馬【4 3 6 45】連対率12%、6歳馬【0 0 1 16】連対率0%、7歳馬【0 0 0 17】連対率0%という結果になっており、3~5歳馬が中心になっています。6歳馬以上は割引で良いでしょう。

性別

牡馬・騙馬【7 8 9 105】連対率12%、牝馬【3 2 1 25】連対率16%牝馬がわずかにリードする結果となっています。

脚質

逃げ【1 0 1 9】連対率9%、先行【4 2 2 27】連対率17%、差し【3 6 4 48】連対率15%、追込【0 1 2 44】連対率2%、まくり【2 1 1 1】連対率60%であり、基本的には先行・差しの馬が成績を残しています。ただ、まくりも小頭数ではあるものの5頭中4頭が馬券に絡んでいる点は注意が必要です。

前走着順

前走着順でみると、前走1着【5 3 3 27】連対率21%、2着【1 1 1 8】連対率18%、3着【2 1 1 15】連対率16%、4着【2 0 2 8】連対率17%、5着【0 1 0 4】連対率20%、6-9着【0 2 1 34】連対率5%、10着以下【0 2 2 34】連対率5%であり、基本的には前走好走していた馬を中心に考えるべきでしょう。

前走クラス別

前走をクラス別に分けると、GⅠ【7 7 8 89】連対率13%、GⅡ【1 2 0 25】連対率11%、き海外競馬【2 1 2 4】連対率33%、その他【0 0 0 12】連対率0%であり、GⅠか海外競馬組が好成績を残しています。

また成績の良いGⅠをレース別に分けると、

菊花賞【3 1 2 7】連対率31%、ジャパンC【2 2 5 47】連対率7%、天皇賞・秋【2 2 1 12】連対率24%であり、菊花賞、天皇賞・秋、ジャパンCの順で成績が良いです。

枠順

➀枠【1 1 1 17】連対率10%、②枠【1 2 0 17】連対率15%、③枠【2 3 0 15】連対率25%、④枠【2 0 2 16】連対率10%、⑤枠【2 2 2 14】連対率20%、⑥枠【1 1 1 17】連対率10%、⑦枠【1 1 3 15】連対率10%、⑧枠【0 0 1 19】連対率0%となっており、8枠の勝ち馬や連対もなく大苦戦しているのがわかります。

消せるデータ

年齢

関東馬で5歳以上は【0 0 2 21】、6歳以上【0 0 1 33】となっており、該当する馬は消して良いでしょう。

→該当馬は、ボッケリーニ、ラストドラフト

近走成績

近4走内で連対がない(C.ルメール、M.デムーロが騎乗する馬を除く)場合【0 0 0 26】、前年の有馬記念で6着以下に敗れていた場合【0 0 1 18】、3歳馬で前走負けていた馬【0 0 0 9】、同年の天皇賞・秋で5番人気以下だった馬【0 0 1 35】となっています。

→該当馬は、アカイイト、アリストテレス、ジャスティンパレス、ボルドグフーシュ、ポタジェ

前走

前走に着目すると、前走2桁人気馬【0 0 0 26】前走牝馬限定戦で0秒6差以上で負けていた馬【0 0 0 7】前走海外競馬に出走し、前々走で負けていた馬【0 0 1 4】前走ハンデ戦に出走し、今回2㎏以上の斤量増加馬【0 0 0 3】となっています。

→該当馬は、イズジョーノキセキ、ウインマイティ―、ディープボンド、ブレークアップ

個別レース

前走エリザベス女王杯に出走した5歳馬以外は【0 0 0 12】となっています。

該当馬は、ジェラルディーナ

上記の消せるデータからの生き残りは、イクイノックス、エフフォーリア、ヴェラアズール、タイトルホルダーとなります。

予想

過去の傾向やデータから現在の予想を発表します。

◎タイトルホルダー

本命はタイトルホルダーにしました。

トリッキーな中山競馬場の芝2500ⅿは経験済みであり、昨年の有馬記念5着も見どころがありました。また、その後の同舞台である日経賞も勝利し、適性は証明済みです。この馬の先行力と持久力は有馬記念でのコースやレース傾向にもばっちりでしょう。

データ的にみても、宝塚記念の勝ち馬は同年の有馬記念で【2 0 3 4】、3着内率56%。4歳馬に限れば13年3着のゴールドシップ、20年1着のクロノジェネシスと【1 0 1 0】と3着内率100%と抜群の成績を残しています。また、宝塚記念は0秒3差で勝っており、0秒3差以上で勝っていた馬は【2 0 3 0】と馬券を外していません。凱旋門賞でハードなレースの経験と海外帰り初戦ということで評価を下げる方もいますが、昨年の有馬記念も凱旋門賞で掲示板を外した馬が2着、3着となっており、帰国初戦はさほど気にしなくても良いと考えます。

〇イクイノックス

対抗は強い3歳世代を代表するイクイノックスにしました。

前走の天皇賞・秋は厳しいポジションから上がり32秒7という末脚で大逃げのパンサラッサを捕らえ、結果1馬身差で勝利。前走内容は強いの一言に過ぎません。父キタサンブラックも同舞台で勝利しており、親子制覇が期待されます。中山2500ⅿが合うかどうかがポイントですが、まともに走れば最後直線であっさり突き抜けると思います。

データ的には、天皇賞から連勝したエフフォーリアをはじめ、3歳のGⅠ勝利組は【3 1 2 2】と半数が連対、75%が馬券に絡んでいます。また、同年日本ダービーを惜しくも2着に敗れた馬は前走でGⅠを勝っていれば【2 0 0 0】と勝率100%をマークしていることも着目したいポイントです。  

▲エフフォーリア

単穴は連覇を狙うエフフォーリアにしました。

ここ2戦は凡走しており、不本意な結果が続いています。ここで復活してほしいという個人的な気持ちもあります。前走の宝塚記念を最後に半年以上しっかりと休養し、年末のグランプリだけを目標にして歩様の改善と体調面の良化を促してきました。思い切って休ませた分、元気がよくコンディションは良好のようです。

データ的にみると、前年優勝馬の成績は13年3着のゴールドシップ、16年3着のゴールドアクター、21年3着のクロノジェネシスと【0 0 0 3】となっています。連対こそないが大崩れはしません

△ヴェラアズール

連下は、ジャパンCを勝利し勢いのあるヴェラアズールにしました。

芝に転向後は馬券を外しておらず、快進撃が続いています。前走は最後の直線で狭い所をこじ開けて伸びており、最後直線の勝負強さは侮れません。

データ的には、同年ジャパンC勝ち馬は2走前が京都大賞典であれば【0 1 1 0】と馬券を外していないため注意が必要です。さらに重賞→ジャパンCを連勝した馬はキタサンブラック1頭のみである点にも着目したいです。

△ジェラルディーナ

連下2頭目はジェラルディーナです。

オールカマー、エリザベス女王杯と連勝しており、ここにきて馬自身が力をつけてきた印象です。母ジェンティルドンナと良血馬でもあります。母は現役最後を有馬記念で出走し、見事勝利しています。母子での有馬記念制覇が期待されます。

△ボルドグフーシュ

連下3頭目はボルドグフーシュです。

来年2月に騎手を引退し、調教師へ転身する福永祐一騎手が騎乗することでも注目されています。前走は菊花賞でハナ差2着と惜しい結果となっています。最後の直線もメンバー上がり最速でいい脚で追い込みました。

データでは、前走GⅠ組が【7 7 8 89】、連対率13%、その中でも菊花賞組は【3 1 2 7】連対率31%、複勝率46%と中々の成績を残しています。

まとめ

この記事では、今週の日曜日に開催される有馬記念について概要から、過去の傾向・データ、予想について紹介しました。

まとめると以下のようになります。

有馬記念のコースについて

  • 中山芝2500ⅿトリッキーなコースとなっている
  • スタート地点は外回りコースの3コーナー手前
  • スタート後は4コーナーを目がけて緩い下り坂を約192mを走り、先行争いが激しくなる
  • 正面スタンド前では最初の急坂があり、1~2コーナーの中間までは上り坂
  • 2週目は内回りコースに入る
  • 向正面の直線は平坦、3~4コーナーはスパイラルカーブで、緩い下り坂
  • 最後の直線距離は310mで、中央4場の中では最短
  • ゴール前には高低差約2mの急坂がある

過去の傾向とデータ

ペース傾向

  • 前半500~700mまでは速いペースで流れる
  • その後はペースが落ちて、ゆったりとした流れになる傾向にある
  • 残り1000mになると再びペースが上がる
  • 最後の直線距離が310mと短いため、最後の直線に入るよりもだいぶ前からスパートをする
  • 過去を見ると、平均ペースからハイペースとなることが多い印象
  • 瞬発力よりも末脚の持続力や器用さ、スタミナが問われる

基本データ

  • 概ね人気サイドで決着する傾向
  • 3~5歳馬が中心。6歳馬以上は割引
  • 牝馬がわずかにリード
  • 基本的には先行・差しの馬
  • GⅠか海外競馬組が好成績
  • 8枠の勝ち馬や連対もなく大苦戦

消しのデータ

  • 関東馬で5歳以上と6歳以上は割引
  • 近4走内で連対がない(C.ルメール、M.デムーロが騎乗する馬を除く)馬は割引      
  • 前年の有馬記念で6着以下に敗れていた場合は割引
  • 3歳馬で前走負けていた馬は割引                           
  • 同年の天皇賞・秋で5番人気以下だった馬は割引
  • 前走2桁人気馬は割引
  • 前走牝馬限定戦で0秒6差以上で負けていた馬は割引
  • 前走ハンデ戦に出走し、今回2㎏以上の斤量増加馬は割引
  • 前走エリザベス女王杯に出走した5歳馬以外は割引

予想

  • 本命◎タイトルホルダー
  • 対抗〇イクイノックス
  • 単穴▲エフフォーリア
  • 連下△ヴェラアズール、ジェラルディーナ、ボルドグフーシュ

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