この記事では、今週の日曜日(12月18日)に阪神競馬場で開催される朝日杯FSについて、過去の傾向やデータから馬券購入のヒントになるような情報をまとめています。また、注目の出走馬についても紹介します。
朝日杯FSとは
朝日杯FSの概要
阪神芝1600mで開催される2歳のGⅠ競走です。前身である朝日杯3歳ステークスは1949年に設立され、歴史のあるレースです。元々は中山競馬場で開催されていましたが、2014年以降は阪神競馬場に舞台を移しています。阪神競馬場へ舞台を移した2014年以降ではサリオスやドウデュなどの活躍馬を輩出しています。12月28日に行われるホープフルSがGⅠへ昇格してからは、牡馬が分散されるためレースのレベル自体はそこまで高くならない印象があります。
コース内容
朝日杯FSは、桜花賞やマイルチャンピオンシップ、阪神JFなど様々な重賞レースが開催される阪神芝1600mで行われます。芝1600mは外回りコースのため、スタート直後とゴール前に2本の長い直線があり、コーナーは内回りと比較すると緩やかになっているのが特徴です。もう一つ大きな特徴としては、ゴール前の直線に急坂が控えているということです。そのため、長い直線と急坂を意識したジョッキー心理によってスローなペースになることが多い傾向にあります。また、多頭数の場合は3コーナー付近までダンゴ状態でレースが進むため、内枠有利な傾向にもあります。先ほども述べたように最後の直線は473.6mもあるため、直線に向いてからうまく追い出すことが出来れば、差しや追い込みも届くことが多いです。
過去の傾向とデータ
中山競馬場から阪神競馬場に移った2014年以降の過去8回の傾向やデータについて紹介していきたいと思います。
基本データ
まず基本的なデータから紹介していきたいと思います。
人気馬と伏兵に注意
過去8年の人気別成績を見ると1番人気が【3 2 2 1】連対率63%、2番人気が【2 2 1 3】連対率50%、3番人気が【2 2 1 3】連対率25%と比較的人気馬の好走が目立ちます。しかし、4-5番人気が【0 0 1 15】連対率0%と振るわず、6-9番人気が【2 2 0 28】連対率13%、勝ち馬が2頭も出ているという結果になっており中穴あたりの馬の台頭も目立ちます。10番人気以下は【0 1 3 54】連対率2%となっているため、あまりにも人気薄はよっぽどの好材料がない限りは割引でいいでしょう。
所属
関東馬と関西馬の比較ですが、近2年は関西馬が上位を独占していますが、過去8年をトータルでみると関東馬が【3 1 2 22】連対率14%、関西馬が【5 7 6 84】連対率12%であり、そこまで大きな差はないかと思われます。
牝馬が苦戦
性別でみると牡馬が【8 8 7 102】連対率13%に対し、牝馬は【0 0 1 4】連対率0%と牝馬の出走頭数が少ないものの、苦戦していることは一目瞭然です。牝馬もよっぽどの素質馬や好材料がない限りは割り引いてよいでしょう。
脚質
脚質はデータで見た場合、逃げ【0 0 1 7】連対率0%、先行【4 1 1 24】連対率17%、差し【3 6 5 40】連対率17%、追込【1 1 1 35】連対率5%であり、逃げと追込がいまひとつの成績であることがわかります。両極端な競馬をする馬は割引が必要です。
前走着順は大きなファクター
過去8年の勝ち馬は全て前走1着となっている馬です。アタマで狙う馬は前走の着順に着目した方がよいでしょう。また前走5着馬は【0 0 0 6】、6-9着馬は【0 1 0 16】、10着以下に敗れた馬は【0 0 0 4】であり、前走成績が悪かった馬の巻き返しは難しいと考えます。
前走クラス
前走クラス別に成績を分けると、GⅡ【1 5 4 35】、GⅢ・重賞【2 3 2 17】、OP特別【1 0 1 16】、1勝クラス【2 0 0 22】、未勝利【1 0 1 11】、新馬【1 0 0 2】、地方競馬【0 0 0 3】となっており、GⅡやGⅢ・重賞からの参戦が多く結果を残していることがわかります。また前走新馬戦からは頭数こそ少ないものの3頭中勝ち馬が1頭いるため、注意が必要です。
前走距離
前走を距離別に分けてみると、1400m以下組が【1 2 3 48】連対率6%、1600m組が【5 5 4 37】連対率20%、1700m以上組が【2 1 1 21】連対率12%であり、当舞台と同じ1600m組か1700m以上組の成績がやや優勢な結果となっています。
キャリア
キャリア数でみると、2戦以下が【4 3 3 30】連対率18%、3戦【3 4 1 29】連対率19%、4戦【1 1 4 26】連対率6%、5戦以上【0 0 0 21】連対率0%となっており、5戦以上のキャリア馬がいれば消しでよいでしょう。
枠順
過去8年の成績を枠順別にまとめると、1枠【3 1 0 10】、2枠【0 0 3 13】、3枠【1 2 0 13】、4枠【1 2 2 11】、5枠【1 2 1 12】、6枠【0 1 0 15】、7枠【0 0 2 16】、8枠【2 0 0 16】となっており、最多勝を挙げているのが1枠です。やはり阪神1600mは内枠有利な傾向にあります。
消しデータ
朝日杯FSでの消える馬や消せるパターンを紹介します。今回は中山開催分も合わせた過去10年のデータを基にします。
出走間隔に注目
中1週以内の馬は【0 0 1 6】、中10週以上の馬は【0 0 0 12】となっており、出走間隔が短すぎるか長すぎるなど極端な馬の好走はありません。
近走の成績
近走2走で連続連対している馬や重賞で3着以内に入ったことのある馬を除き、2走以内に勝ち星がない馬は【0 0 0 10】となっている。近走連続連対や重賞などの大きなレースで好走している馬ではない場合、近2走で勝ち星がなければ消しでよいでしょう。
キャリア
先ほどもキャリアについては述べましたが、キャリア6戦以上は【0 0 0 14】であり、思い切って消しでいいでしょう。
前走
まずノーザンファーム生産馬以外で前走新馬戦か未勝利戦に出走している馬の成績が【0 0 1 13】、前走1勝クラスで勝った馬でも0秒1差以内と僅差で勝った馬は【0 0 1 10】です。同じく前走1勝クラスの平場戦に出走していた場合は【0 0 0 5】、前走1勝クラスで負けていた馬は【0 0 0 7】となっております。
つまり新馬戦や未勝利戦はノーザンファーム生産馬以外であれば消し、1勝クラスの場合は僅差で勝った馬・平場戦の馬・負けた馬は消しでよいでしょう。
前走京王杯2歳Sの・・・
前走京王杯2歳Sに出走しており4番人気以下だった馬に関しては【0 0 0 16】であり、1頭も馬券に絡んでおりません。また、京王杯2歳S組で1400ⅿ以上に勝ちまたは重賞で連対経験を持たない馬は【0 0 0 10】であり、これまた馬券に絡んでおりません。
今年出走の注目馬
今年出走する馬のうち人気になりそうな注目馬を紹介します。
今年の個人的注目馬3頭
ドルチェモア
2013年の桜花賞馬アユサンを母に持ちます。これまで2連勝できており、無傷の3連勝でのGⅠ制覇を狙っています。札幌のデビュー戦は3馬身差の圧勝でした。しかも逃げて直線でも脚を伸ばす快勝。前走のサウジアラビアRCでは、大逃げのグラニットを2番手で追走する形の競馬でした。そこから直線で差を詰め、図ったかのように大逃げのグラニットを捕らえ重賞初勝利を飾りました。上がり3ハロンもメンバー最速の33秒4を記録しました。デビュー戦は逃げての勝ち、前走は2番手からの押し切り勝ちなど、全く違う流れにも難なく対応でき、レースセンスは高そうです。また、デビュー戦を3馬身差で敗れた2着馬は次走で2着に5馬身差をつけての完勝、3着馬も未勝利、さざんか賞を連勝しており、非常にレースレベルが高い中での圧勝だったといえる点も評価できます。
ダノンタッチダウン
前走はGⅡデイリー杯2歳Sに出走し2着に敗れましたが、勝ち馬のオールパルフェとは、0秒1差とあと数歩あれば捕らえていたという内容でした。上がり3ハロンもメンバー最速の33秒1、メンバー唯一の33秒台であり、しかも上がり3ハロン2位の馬は34.0と1秒近い差をつけていました。最後直線の末脚をみても能力では明らか上位といえるでしょう。大型馬ということもあり、今回3戦目での上積みも見込める思います。
オールパルフェ
新種牡馬リアルスティールの初年度産駒です。前走のデイリー杯2歳Sでは、二の脚の速さで先手をとり、自分のペースに持ち込みレースを運ぶと、先ほど紹介したダノンタッチダウンの猛追を封じ、半馬身差で押し切りました。デイリー杯ですが、関東馬が勝つのは全57回のレース史上初めてであったことからも、この馬の能力の高さを感じるとともに期待が高まります。
現在の本命馬
過去の傾向やデータ、前走までのレース内容から現状の本命馬を紹介したいと思います。
本命◎ドルチェモア
ドルチェモアを本命に推したいと思います。上記で述べた消しデータからも生き残っており、また今まで走った2走のレース内容をみても、レースセンスや能力は群を抜いていると思います。また、阪神で行われた過去8年では無敗の牡馬が【5 3 1 14】と活躍しており、なかでも前走サウジアラビアRCで勝利を収めての参戦馬は【2 1 0 0】と好走しており、データの後押しもあり本命に推します。
ちなみに現在の対抗〇はオールパルフェ ▲ダノンタッチダウン △レイべリング、オオバンブルマイ、グラニット、コーパスクリスティで馬券を考えたいと考えています。
まとめ
この記事では今週末(12月18日)に阪神競馬場で開催される朝日杯FSについて、コース内容や過去の傾向・データ、注目馬について紹介しました。
まとめると以下の通りです。
朝日杯FSの概要・コースについて
- 2014年以降は阪神競馬場芝1600ⅿ外回りコースを使用
- サリオスやドウデュなどの活躍馬を輩出
- レースのレベル自体はそこまで高くならない印象
- スローなペースになることが多い傾向にある
- 多頭数の場合は3コーナー付近までダンゴ状態でレースが進むため、内枠有利な傾向
- 直線に向いてからうまく追い出すことが出来れば、差しや追い込みも届くことが多い
朝日杯FSの過去の傾向・データ
基本データ
- 人気馬と中穴の伏兵に注意が必要
- 近年は関西馬優勢だが、トータルではそこまで差なし
- 牝馬はほとんど来ない
- 脚質は逃げ、追い込みなどの極端な馬は避ける
- 前走着順は大きなファクターであり、過去8年の勝ち馬は前走1着
- 前走10着以下に敗れた馬の巻き返しは期待できない
- キャリア5戦以上は消し
- 過去8年で最多勝を挙げているのは1枠
消しデータ
- 中1週以内、中10週以上は消し
- 近走連続連対や大きなレースで好走している馬ではない場合、近2走で勝ちがなければ消し
- キャリア6戦以上は消し
- 前走新馬戦や未勝利戦の馬はノーザンファーム生産馬以外消し
- 前走1勝クラスの場合は僅差で勝った馬・平場戦の馬・負けた馬は消し
- 前走京王杯2歳Sに出走しており4番人気以下だった馬は消し
- 京王杯2歳S組で1400ⅿ以上に勝ちまたは重賞で連対経験を持たない馬は消し
今年の注目出走馬
- ドルチェモア
- ダノンタッチダウン
- オールパルフェ
現在の本命馬
◎ドルチェモア
ちなみに〇オールパルフェ ▲ダノンタッチダウン △レイべリング、オオバンブルマイ、グラニット、コーパスクリスティで考えてます。
朝日杯FSを含めて今年もGⅠは残り3レースとなりました。良い今年の良い締めくくりになるように、そして有馬記念へ向けてもまず今週の朝日杯FSを勝ちましょう。
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