この記事では近3年(2019年~2021年)阪神競馬場で開催された芝1600mのレース結果を基に、成績の良い種牡馬や厩舎、鞍上と成績の悪い種牡馬や厩舎、鞍上をデータで紹介します。
阪神芝1600mの特徴
阪神芝1600mでは、桜花賞やマイルチャンピオンシップ、阪神JF、朝日杯FSなどのGⅠをはじめとした様々な重賞レースが行われます。2006年に新設された外回りコースを使用しており、コーナーが2か所、スタート直後とゴール前に2本の長い直線があります。
ゴール前に急坂
残り600mから直線半ばにかけて緩やかに下り、直後に急な上り坂が待ち受けています。高低差は1.8mであり、勾配は1.5%と中山(1.6%)に匹敵する難所となっています。急坂にかけて急激に脚色を鈍らせる馬も少なくありません。
長いバックストレッチ
外回りコースの直線は内回りコースに比べて100m以上も長くなっています。先ほども説明したようにゴール前に急坂が待ち受けているため、急坂を意識したジョッキーの心理によってスローペースになりやすい傾向にあります。
多頭数では内枠有利
改修に伴い外回りコースが出来てからは、スタート直後の急カーブがなくなったため、外枠不利の解消が期待されましたが、多頭数の場合3コーナーまで馬群がダンゴ状態で進むため、特に内枠有利の傾向にあります。
脚質の有利不利はペース次第
先ほども述べたように、最後は長い直線と急坂が待ち受けているため、ペースはスローで落ち着く傾向にあります。そのため、差しや追い込みが届かないことが増えてはいますが、スローで落ち着かない場合は急坂で先行馬が脚色を鈍らせ、差しや追い込みが差し切るケースもあります。出走馬のこれまでのレース情報からペースを予想し、逃げ・先行馬有利なのか、差しが届くのかを判断することが大事でしょう。
阪神芝1600mで相性の良いデータ
阪神芝1600mを得意とする種牡馬や厩舎、ジョッキーをデータから紹介します。
相性の良い種牡馬
まずは芝1600m戦で相性の良い種牡馬を紹介します。
上級戦はディープインパクト
単勝回収値こそ45%と低い値であるが、阪神芝1600m戦をディープインパクト産駒が得意としていることは有名であり、人気になることが多いためである。単勝や1着固定で狙うときの鉄則としては、まず穴馬は選ばないことである。単勝15倍を超えた場合が【0 3 8 79】と勝ち馬は出ていません。また、前走着順にも着目することが重要で、ディープインパクト産駒は勢いに乗っている馬を買うことがポイントです。前走着順が4着以下の場合は単勝回収値が28%となっており、巻き返しは期待しづらくなっています。
上記の「単勝15倍超えの穴馬」、「前走4着以下の馬」を除いた馬(前走1~3着かつ単勝15倍以内)であれば【21 14 11 36】、勝率24.7%、複勝率55.6%、単勝回収値84%、複勝回収値82%となります。特に3勝クラス・オープンでは【14 10 11 66】、勝率13.9%、複勝率34.7%、単勝回収値65%、複勝回収値104%であり、単勝は過剰人気の傾向もあるため回収値は低いものの、複勝回収値100%を超えているため、上級戦での軸には良いと言えます。
エピファネイア牝馬
先ほどのディープインパクト産駒に匹敵する好走率を残し、回収値で大幅に上回るのがエピファネイアである。【10 11 7 54】、勝率12.2%、複勝率34.1%、単勝回収値357%、複勝回収値146%となっています。また10勝のうち8勝を挙げたのは牝馬であり、エピファネイア牝馬は狙い目と言えます。デアリングタクトやサークルオブライフも当舞台での好走がみられます。
相性の良い騎手
次に阪神芝1600mで特に相性の良い騎手を紹介したいと思います。
川田将雅騎手は迷わず買い
川田将雅騎手は当舞台で82戦30勝【30 5 13 34】というとてつもない結果を残しています。福永祐一騎手が101戦13勝であり、比較してもかなりの成績ということがわかります。馬券を買う際は、もとろん単勝もしくわ1着固定で勝負を狙いたいところです。トータル勝率36.6%、単勝回収値124%なので全部単勝で買ってもプラスになります。さらに前走1~3着馬に絞ることで【19 1 8 12】、勝率47.5%、単勝回収値163%とさらに数値を上昇させることができます。また、新馬戦でも【8 2 1 5】、勝率50%、単勝回収値118であり、アタマで狙うには良い成績となっています。
相性の良い厩舎
阪神芝1600mに相性の良い種牡馬、騎手を紹介しましたが、最後に厩舎を紹介します。
池添学厩舎の出走ローテをチェックする
トータル成績【10 7 5 28】、勝率20%、複勝率44.4%。単勝回収値96%、複勝回収値140%と単勝回収値は100%近くとなっており、複勝回収値に関しては100%を大きく上回っており、申し分のない成績となっております。この10勝中7勝を中6週以上で挙げており【7 3 2 17】、勝率24.1%、複勝率41.4%、単勝回収値142%、複勝回収値172%と抜群の成績を残しています。一方で中5週以内になると1番人気と2番人気のみを買うことがコツです。該当馬は【3 1 1 0】、単勝回収値138%、複勝回収値142%と単複ともに好成績となっています。
中内田充正厩舎×川田将雅騎手
中内田充正厩舎の管理馬に先ほど相性の良い騎手で挙げた川田将雅騎手が乗る場合は注意が必要です。中内田充正厩舎は当舞台でトータル【14 9 4 29】、勝率25%、複勝率48.2%。単勝回収値100%、複勝回収値78%という成績となっており、14勝したうちの10勝で川田将雅騎手が騎乗しています。
阪神芝1600mで相性の悪いデータ
次に阪神芝1600mで成績がいまひとつな種牡馬や厩舎、ジョッキーをデータから簡単に紹介します。
相性の悪い種牡馬
まずは阪神芝1600mで相性の悪い種牡馬についてです。
2歳馬エイシンフラッシュ産駒
阪神芝1600mでのエイシンフラッシュ産駒の成績は近3年で【2 3 1 55】、勝率3.3%、複勝率9.8%、単勝回収値59、複勝回収値35となっています。2歳馬に限定することで【0 0 1 19】と勝ち馬もいなければ、連対馬もいないという結果となっています。
特別戦でのモーリス産駒
特別戦でのモーリス産駒の成績ですが【0 0 1 11】となっており、2歳馬のエイシンフラッシュ産駒と同様に勝ち馬も連対馬もいません。特別戦に限らずトータル成績でみても【2 1 7 41】、勝率3.9%、複勝率19.6%、単勝回収値45、複勝回収値54といまひとつの成績です。
相性の悪い騎手
馬券に絡んでいない騎手と条件を紹介します。
単勝7倍超えの齋藤新騎手
齋藤新騎手ですが、トータル成績が【1 0 1 41】、勝率2.3%、複勝率4.7%、単勝回収値11、複勝回収値8と非常に厳しい数値となっています。単勝7倍超えになると【0 0 0 40】であり、一度も馬券に絡まないため、オッズを確認して思い切って消すことも考慮しても良いでしょう。
特別戦の藤岡康太騎手
藤岡康太騎手はトータル成績が【2 4 3 58】、勝率3%、複勝率13.4%、単勝回収値9、複勝回収値38であり、これまた非常に厳しい数値となっています。特別戦に限定した場合【0 0 0 24】と一度も馬券に絡んでいないため、消しを考えても良いでしょう。
未勝利戦の鮫島克駿騎手
鮫島克駿騎手はトータル成績が【2 1 1 32】、勝率5.6%、複勝率11.1%、単勝回収値23、複勝回収値22です。未勝利戦に限定した場合【0 0 0 14】と一度も馬券に絡んでいないため、これまた消しで考えても良いでしょう。
相性の悪い厩舎
他の厩舎と比較し、相性の悪い厩舎を紹介します。
西園正都厩舎の上位人気馬
西園正都厩舎で上位人気の馬が出走していた際は注意が必要です。1~5番人気の馬に関しては【0 0 2 12】と勝ち馬もいなければ連対すらしていません。馬券で考えるのであれば基本消しか、入れるとしても紐まででしょう。
宮本博厩舎と本田優厩舎
宮本博厩舎と本田優厩舎ですが、どちらも出走数や成績が同じような結果となっています。宮本博厩舎はトータル成績【0 1 0 25】、本田優厩舎はトータル成績【0 1 1 24】であり、どちらも出走数の割に馬券に絡んでいる回数が少ないことが見てわかります。
まとめ
この記事では、阪神芝1600mの特徴や傾向を簡単に説明し、近3年(2019年1月1日~2021年12月31日)のデータを基にした相性の良い・悪い種牡馬や騎手、厩舎を紹介しました。
まとめると以下のようになります。
阪神芝1600m外回りの特徴・傾向
- ゴール前に急坂があり直線で脚色を鈍らせる
- 長いバックストレッチにより内回りより直線が長く、また急坂も控えているためスローになりやすい
- 多頭数では内枠有利
- 脚質の有利不利はペース次第
相性の良い種牡馬・騎手・厩舎
- 上級戦はディープインパクト
- エピファネイア牝馬
- 川田将雅騎手は迷わず買い
- 池添学厩舎の出走ローテをチェックする
- 中内田充正厩舎×川田将雅騎手
相性の悪い種牡馬・騎手・厩舎
- 2歳馬エイシンフラッシュ産駒
- 特別戦でのモーリス産駒
- 単勝7倍超えの齋藤新騎手
- 特別戦の藤岡康太騎手
- 未勝利戦の鮫島克駿騎手
- 西園正都厩舎の上位人気馬
- 宮本博厩舎と本田優厩舎
阪神芝1600mは様々な重賞レースが行われる舞台なので、少しでも馬券購入や予想の参考になったら良いなと思います。
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